1億ドルの記憶
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          インタラクティブノベル(R)3

 1億ドルの記憶

 きみは方針を変え、夜を待つことにした。夜間、明かりをつ

けずに手探りで作業すれぱ隠しカメラは働かず、敵も「おとな

しく眠っているな」としか思わないだろう。まさか暗視装置ま

では使っていまい。

 長い時がすぎた。天窓の四角い空はブルーから藍ヘ、そして

黒に変わった。黒になる直前、きみはベッドに戻り、照明を消

し、頭からすっぼり毛布をかぷった。もちろん眠らず、目は冴

えている。

 さらに時間がたった。頃合いを見計らったきみは、聞の中で

そっとベッドを抜けだし、まずかびんのマィクにハンカチを巻

き付けて防音カバーとした。これで、多少の音は漏れずにすむ

だるう。

 次に、イスの脚をはずして武器をつくり、毛布の中に隠す。

これらの作業のあと、マィクにかけたハンカチは取り去ってお

く。そして再びベッドへ。こんどはゆっくり眠った。

 翌朝、目が覚めてしばらくたつと、ドアに鍵をさしこんで回

す音がする。ドアを開けて入ってきたのは敵の1人――体はで

かいが鈍そうな男――で、食事を運ぶ係らしい。きみは敵がそ

ばに来るチャンスに賭けた。

 この作戦は的中した。ベッドサィドに盆を置こうとして男が

下を向いた瞬問、きみは武器を取り出し、全身のカをこめて敵

の頭に振り降ろした。男は一撃で気を失い、その場に崩れおち

た。

 きみはベッドからはね起き、男のベルトに下がった鍵をうば

うと、部屋を出て外から鍵をかけた。男は、きみがいた部屋の

鍵しか持っていなかった。残会ながら、銃器類も持っていなか

った。



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