1億ドルの記憶
気のせいだろう。きみはそう判断し、引き出しの“捜査”をつづけた。
上から7段目(下から4段目)で大収穫があった。ピストルを見つけたのだ。捜査を続
行して正解だった。もっとも弾は2発しか入っていない。たいせつに使わねば。きみはそ
れを内ポケットに忍ばせた。
きみはさらに下の引き出しを探った。そのとき、背後のドアは、さっきよりもはっきり
と閉じていた! 完全に閉じるまで、あと数cmしかない。気のせいではなかったのだ。
きみはまだそれに気づかない。
きみが最下段に手をつけたとき、ごく低くカチッという音。きみは振り返った。ドアは
ぴったりしまっていた。聞こえたのは自動ロックの音だった。
きみは木製家具を離れ、小走りにドアまで行き、ノブをひねった。だがドアはあかない。
きみはまたも閉じ込められてしまった。
マスターキーを持っている
持っていない