1億ドルの記憶
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インタラクティブノベル(R)No.3
1億ドルの記憶
きみはドアを大きく開き、室内に入った。手を離すと、ドアは自然にしまる。
壁にそって部屋を一まわりしてみたが、新たな発見はない。カビくさい空気が淀んでい
るだけだ。
きみは次に、部屋のまん中、例の天井の穴の真下に立った。穴の奥を見ようと顔を上げ
たとき、シュッという音とともに、ふいに穴から風が吹き込んだ。その風は一瞬でやんだ
が、わずかに色がついていた。きみの目には、黄色を含んだ灰色に見えた。
ほんの2〜3秒後、地震が起きた。床が、波打つように、揺れ始めた。
しかしそれはきみの錯覚だった。部屋が揺れているのではなく、きみの足元が、そして
意識がふらついているのだ。
(催眠ガス? 毒ガス?)
少しぼやけた頭で、きみはそう考えた。
(自動ドアのような原理で、あの穴の下に立つとガスが吹き出すのか……)
きみは床にひざをつき、さらに両手もついた。立っていられなかった。
だが、きみにはまだチャンスがある。この部屋の装置は、長い間使われておらず、ガス
も補充されていなかったのだ。吹き出したのは、ボンベの底にわずかに残っていたガスだ
った。きみの体質がガスに強ければ――あるいは、一種の免疫があれば――心身ともすぐ
に正常にもどる。
運試しをしよう。“ガスに勝つ”確率は4/5だ。次の行き先から1つを選べ。
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