「ぼくに何か用か」 きみはその位置から動かずに、老人によびかけた。彼はまたも口をもぐもぐさせるが、 内容がよく聞こえない。 やがて老人は、手招きしていた右手をおろし、こんどはふとんの中の左手を動かし始め た。 (ワナではないか? ふとんの中に何か凶器でも隠しているのでは?) きみは急に不安になり、老人から目を話さずに後ずさりし、手を背中に廻して手探りで ドアをあけた。そして、くるりと体の向きを変えた。 次のシーン