1億ドルの記憶
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          インタラクティブノベル(R)No.3

    1億ドルの記憶

  きみはホテルの部屋から市川に電話した。ベルが2回鳴って、受話器を取る音がした。

「市川さんですか。突然、つかぬことをお聞き……」

  一種のあせりがあったのだろう、きみは相手が話しだすより早く、しゃべりはじめた。

が、なんとなくようすがおかしい。まるできみのことばを聞いていないように、市川らし

き声が流れ出した。

「こちらは市川昇です。ただいま留守にしています。お手数ですが、あなたのお名前・ご

用件を……」

  そうか、ようすが変だと思ったら、留守番電話なのだ。テープの声がつづく。

「……お話しください。留守番電話が受けたまわります」



    黙って電話を切る



    テープに向かってしゃべる