1億ドルの記憶
まず最上段の引き出しをあける。古い衣類がある。念のため底の方までかきまわすが、
ボロ布ばかりだ。
最上段を押し戻して、2段目をあける。カラオケ用のCD−ROMが一杯だ。
カラオケに見せかけた極秘CD−ROMかもしれないが、再生装置はないし、装置があ
っても時間がない。
2段目を押し戻して3段目をあけると、いきなりネズミが飛び出してきた。あやうく叫
ぶところだったが、なんとかもちこたえた。中はからっぽだ。
4段目に手をかけたとき、背後で何かが動く気配。振り向いたが、だれもいない。気の
せいか? ただ、あけておいたドアがほんの少し閉じたような感じがする。
引き出しの“捜査”をつづける
中止する